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振袖を着た時のテーブルマナー

振袖は、独身女性の着物の中で第一礼装といい、最も格の高い着物です。
そんな振袖を着てのお食事は、カジュアルな雰囲気の場面はもちろんですが、
普段よりフォーマルな雰囲気な席にも出席する事があると思います。

大人の仲間入りされるお嬢様にとって、テーブルマナーを意識することは大切です。
振袖の場合、お洋服でお食事をする時と違う注意点もございますので、
知っておくとスマートに振袖のお食事を楽しむことが出来るかと思います。

 

基本のテーブルマナー

洋食

席に案内され、椅子に座る際、自分で椅子を引いて座るのではなく、
椅子の左隣に立ち、ウエイターが椅子を引いてくれるので、タイミングを合わせ腰を下ろします。
荷物は椅子の左側や、椅子の背もたれと自分の間に置いておきます。
ナプキンを膝に掛けますが、料理が届く前に二つに折りにし、
膝の上にひきます。折り目を自分の方に向けましょう。
食事の途中で席を立つ際は、ナプキンを軽く畳み、椅子の上か背もたれにかけます。
帰る時には軽く畳み(端と端をずらす)テーブルの左側に置きます。

フォークやナイフがお皿の左右に並んでいます。お料理ごとに外側から順に使っていきます。
また、食事中のフォークとナイフの置く場所によって、意味が違ってきます。
食事途中であるときは、フォークとナイフをㇵの字に置きましょう。
食事が終わり、お皿を下げてほしい時は、フォークとナイフを揃えて右斜めに置くのがポイントです。

 

和食

普段食べなれている和食ですが、意外と知らないマナーがあります。
知らず知らずのうちにしている、お箸のマナー違反があるかもしれませんので事前にチェックしておきましょう。

 

これはNG!! こんなお箸の使い方はしていませんか?

① 握り箸・・・握ってお箸を持つこと
② 刺し箸・・・お料理にお箸を突き刺し食べること
③ 迷い箸・・・お料理をどれを食べようか、お箸を動かしながら選ぶこと
④ 寄せ箸・・・お箸でお皿を自分の方に寄せること
⑤ 渡し箸・・・お皿の上にお箸を置くこと
⑥ ねぶり箸・・箸先をなめること
⑦ 返し箸・・・お箸の裏側でお料理を取ること
⑧ 探り箸・・・お皿の中で食べるものをお箸で探ること
⑨ 涙箸・・・・お料理の汁を垂らしながら、口に運ぶこと
⑩ 箸渡し・・・食べ物をお箸からお箸に渡すこと(火葬場でお骨を拾うときに行う行為と同じため)

基本的なことですので、
小さな頃に親御さんから注意をされたことを覚えている方も多いのではないでしょうか。

おしぼりもテーブルや顔は拭かず、手だけを拭きます。
口を拭いたい時は、懐紙を使います。
懐紙には様々な使い方があり、口やお箸の汚れを取るほか、
小骨をとる際に口元を隠したり、受け皿の代わりとして使用します。

また、和室でのマナーとして、畳の緑や敷居を踏まないというマナーや、
座布団は招待していただいた相手にすすめられるまでは座らないというマナーもありますので、
事前に親子で確認しておくとよいでしょう。

 

振袖のお食事で気を付ける事

振袖は高価なお着物です。
食事をするという場面では、
お料理や飲み物を振袖につけてしまわぬよう気をつけなくてはなりません。

洋食のお食事ではナプキンが用意されていることが多いですが、
和食の場合ナプキンが用意されていないことが多いので、ご自身で大判のハンカチを用意するとよいでしょう。

振袖は袖がとても長いので、遠くの料理や飲み物をとる際食器とぶつかってしまうことがあります。
遠くて取りにくい場合はご自分で無理に取らず周囲の方やお店の方にとっていただきましょう。

 

椅子に座る際は、背中の帯を崩さない様、背もたれに寄りかからず、浅く腰掛けます。
椅子がない場合は、正座で座ります。
座った際足が開いているとだらしない印象になってしまいますので、
背筋を伸ばし足と足を揃えておきましょう。

 

お母さまが気を付けてあげられること

振袖を着て食事をする場面として、結納や両家の顔合わせなどもあります。
格式高い振袖を着る場面としてぴったりです。
その際お母さまやご家族の服装は両家でドレスコードを合わせましょう。
和には和を洋には洋を合わせます。

お嬢様にとって振袖は普段着慣れない着物です。
洋服と比べ動きにくいことを頭の中に入れておき、
お食事の際、遠くのものをとる時、下のものをとる時等は手伝ってあげるなどの配慮が必要です。

振袖は着ているだけでも美しいですが、
さらに姿勢がピンとしていて、マナーが守れているとさらに煌びやかに美しく見えます。
振袖を楽しみながら、大人の仲間入りとしてのマナーも嗜みましょう。