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お宮参りに七五三……日本の通過儀礼を胸に、振袖で成人式を

季節が移ろい、年を重ねる度にいくつもの通過儀礼を経験してきた私たち。
成人式は大人になるための一歩です。
成人式を機に通過儀礼をおさらいし、歩んできた道を振り返りましょう。

 

お宮参り

お宮参りは赤ちゃんが生まれて初めて行う行事です。
赤ちゃんが生まれて約1ヵ月後に神社に参拝やご祈祷に行きます。
男児は生後31日後、女児は33日後とされています。

神社は通常、氏神様(その土地で祀られている神様)のいらっしゃる神社を選びます。
なぜなら、本来お宮参りは氏子(氏神様を信仰する者)になり祝福を受けるという意味があったからです。
しかし現在は出産が無事に済み、赤ちゃんのこれからの健康を祈る行事という認識が広まってきているため、
どこの神社に行くかは自由です。

赤ちゃんを抱くのは父方の祖母と言われていますが、
最近はお母さんやお父さんがお宮参りのために神社で赤ちゃんを抱いているのをよく見かけます。

赤ちゃんは「白羽二重」に祝着(のしめ)が正装となっていますが、
ベビードレスなどの洋服に祝着を羽織るのも可愛いですね♪

 

 

 

 

お食い初め

「お食い初め」は「100日祝い」「百日(ももか)祝い」とも言われます。生後100日ごろにするお祝いです。

赤ちゃんの成長を祝ったり、一生食べることに困らないようにお祈りしたりする行事です。
食事は一汁三菜。尾頭付きの鯛、赤飯、お吸い物、香の物が一般的です。

 

「歯固めの石」という石を箸で触り、そのお箸を赤ちゃんの歯茎に当てることで、
丈夫な歯が生えてくることを願ったりもします。

食べさせ役は親族の年長者ですが、お母さんとお父さん、
赤ちゃんだけで慎ましく行うお食い初めも主流になってきています。

 

 

初節句

「初節句」は赤ちゃんが生まれて最初に迎える端午の節句(こどもの日)や桃の節句(ひな祭り)のことです。
男の子なら5月5日の端午の節句、女の子なら3月3日の桃の節句ですね。

赤ちゃんが健やかに育つことを祈る行事であり、厄除けでもあります。

お宮参りより先に初節句が来てしまう子は、生まれて二回目の節句を初節句とすることが多いです。

男の子の場合は五月人形や兜、鯉のぼりを飾り、
女の子の場合はひな人形を飾り、親族を招いて食事をします。

飾りを出すタイミングは、伝統を大切にするのであれば大事なポイントです。五月人形は3月20日前後、鯉のぼりは4月上旬、ひな人形は立春以降、ひな祭りの一週間前には出しておきましょう。ひな人形はひな祭りが終わったらすぐ片づけるのもお忘れなく。片づけるのが遅くなると、「嫁入りが遅くなる」と言われています。

 

七五三

初節句までは記憶になくても、七五三をやった記憶のある人は多いのではないでしょうか。
男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳でお祝いしますが、
最近は性別に関係なく3回ともお祝いするおうちも増えてきました。

昔は衛生環境が悪かったことや医療が発展していなかったことから、
小さい頃に亡くなってしまう子がたくさんいました。
7歳までは神の子、7歳になって人として一人前とされてきたことから、7歳のお祝いは特に大切にされてきました。

3、5、7などの奇数は縁起の良い数字とされていたり、
3歳で言葉を理解し、5歳で知恵を授かり、7歳で乳歯が生え変わるのを成長の節目とする説もあります。

 

 

3歳は「髪置き」といい、髪を伸ばし始める儀式をします。
昔は3歳までは男女ともに髪を剃っていたので、それを終了する儀式です。

5歳は「袴着(はかまぎ)」です。「着袴(ちゃっこ)」とも言います。
袴を着る儀式で、昔は男女ともに行う儀式でしたが、武家では男児にしか行わなかったので男児の行事になっていきました。

7歳は「帯解(おびとき)」、「紐解(ひもとき)」です。
女児が大人の女性と同じ幅の帯を身に着け始める儀式です。

氏神様のいらっしゃる神社に参拝に行き、
千歳飴を購入してスタジオで写真撮影をするのが主流です。

11月15日が七五三当日ですが、9月~11月にかけて参拝される方も多いです。

 

十三参り

関西地方では七五三よりも盛大に祝われる、
なんてこともある「十三参り」は元服の年齢になることをお祝いしたり、厄除けをしたりする儀式です。
お参りすることで知恵を授かるといわれている十三番目の仏様、
「虚空菩薩」を参拝するので、「知恵参り」「知恵もらい」ともいわれます。

女子は振袖の方が多く、たまに袴を着ている方もいらっしゃいます。
男子は紋付羽織袴の方が多いですね。

昔は小さい女の子は大人用の着物を子どもサイズに直して着ていたので、
それを十三参り後に大人サイズに戻す儀式などもありました。

現在はお参りやご祈祷をするだけだったり、
半紙に好きな漢字を一文字から三文字書いて奉納する神社やお寺もあるそうです。

4月13日の前後1ヵ月でお祝いすることが多いので、
小学校から中学校に上がる春休みに寺社が賑わいます。

「お寺や神社で知恵を授かったら、鳥居をくぐるまで振り返ってはいけない。振り返ると授かった知恵を返さなくてはならない」という言い伝えなどがあります。

 

成人式

子どもから大人になったことをお祝いする儀式は昔からいろんな地方に存在しましたが、
今の成人式が形作られたのは案外最近のことです。
1946年に埼玉県の蕨市で開かれた「成人を励ます会」が定着し、「成人式」になりました。

今では「冠婚葬祭」の「冠」にまで入っていて、日本人の一大イベントとなっています。

日本には空気を揺らして神様に呼びかける文化がありますが、振袖の長い袖にも同じ効果があります。
袖を振り空気を揺らすことで厄を払い、場を清めて良縁を呼ぶ。
まさに晴れの日にふさわしい衣装ですね。

想いがたくさん込められた振袖を着て、成人式当日は育ててくれた保護者の方にも感謝しながら、
今までの通過儀礼を胸に大人への第一歩を踏み出しましょう。

 

【もっと成人式の歴史が知りたい方はこちら】

>>振袖を着る理由と成人式の歴史

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