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振袖を着る理由と成人式の歴史

振袖を着る理由

多くの国で、人生の節目には民族衣装や普段とは違った服を着てお祝いします。
日本の民族衣装は「着物」です。お宮参りに始まり、七五三や十三参りには着物を着たのではないでしょうか?

 

 

これから続いていく人生にはまだまだ着物を着る機会があります。
美しい日本の伝統を引き継ぐという点においても、
日本人全員が楽しく美しく着飾るという点においても、着物を着る意義というのは十分にあります。

 

そんな中で、未婚女性が正式な場で身に着ける着物と言えば「振袖」です。
振袖は未婚女性の第一礼装。最もフォーマルな着物なのです。
先ほど例に挙げた十三参りはもちろん、成人式や祝賀会、
お呼ばれした結婚式、ご兄弟やお嬢様自身の結納にも着ることができます。

 

 

その昔、長い袖の着物は男女問わず体温調節のために子どもが身に着ける着物でした。
その着物を基に今ある振袖が確立したのです。

空気を揺るがすことは神聖な動作とされていて、
振袖の袖を振ることも「厄除け」や「お清め」などの意味があるといわれています。
しかし、昔は未婚の若者の間で重要なジェスチャーにも使われていたのです。
「振った」「振られた」の語源はここから来ています。

一方、既婚女性は「留袖」という袖の短い着物を着ます。
既婚女性は一人の男性に想いを留め、色恋事のジェスチャーは不用なので、袖を留めるのです。

結婚を望んでいるお嬢様も、考えていないお嬢様も、
どれくらい振袖を着る機会があるのかなと指折り数えてみましょう。
伝統という理由の他に、それぞれのお嬢様自身の振袖を着る理由が見えてくるかもしれません。

 

 

 

成人式の歴史

成人のお祝いは古くから存在しました。
縄文時代は歯を削ったり抜いたりする痛みに耐えられた者が大人の男性と認められていたようですが、
今の成人式に近い儀式はどういったものだったのでしょう?

 

「元服(げんぷく)」と「裳着(もぎ)」の二つが、それに近いでしょうか。

 

「元服」は男子の通過儀礼で、12歳~16歳の男子が髪型や服装、
更には名前までもを大人のものに切り替えるといった内容です。
奈良時代以降に行われていましたが、江戸時代になると儀式は簡略化されました。
貴族だけが簡略化されていない、昔ながらの儀式を行ったようです。

 

女子の通過儀礼は「裳着」というのですが、決まった年齢で行われる儀式ではなかったようです。
結婚が決まった女性、結婚が決まりそうな女性が行う儀式で、
髪型を変えたり、腰から下の服(裳)を身に着けるといった内容でした。

しかし、現代の成人式のように20歳で成人をお祝いするようになったのは実はかなり最近なのです。

1946年、埼玉県蕨市で「成人を励ます会」が開かれました。
太平洋戦争後、敗戦した日本を憂う青年たちを活気付けるための会でした。
その後全国に広まり「成人式」が定着したのです。

 

 

まとめ

日本では今のところ20歳で成人と認められますが、成人年齢は国によって違います。
しかし、日本の成人式のように新成人が一箇所に集まってお祝いする文化は他の国ではあまり見られません。
多くの国では、成人の年齢になる誕生日を個人で盛大にお祝いするパーティーを開くようです。

 

色とりどりの振袖を身に付けた大人の女性が集まる成人式は圧巻で、他の国からもその様子は称賛されています。

これからも日本の伝統を未来の世代へ繋げていきたいですね。

 

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